不登校の自宅学習は「出席扱い」になる?制度の要件と学校への相談の進め方
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学校に行けない日が続くと、「家で勉強はしているけれど、このままで大丈夫だろうか」と気になる保護者の方は多いと思います。
実は、自宅での学習を学校の「出席」と同じように扱ってもらえる制度があります。
文部科学省が示している「出席扱い」という仕組みです。
この記事では、制度の内容と要件、学校への相談の進め方を整理したうえで、要件に沿って学習サービスを選ぶときのポイントをまとめました。
制度を知ることが、学校との相談の第一歩になればと思います。
1.「出席扱い」とはどんな制度か
出席扱いとは、学校に登校していなくても、一定の要件を満たす学習活動を行った場合に、校長の判断で指導要録上「出席した」ものとして扱うことができる制度です。
学習の成果を、評価(成績)に反映することもできます。

出席扱いの対象になる主な3つのルート
- 教育支援センター(適応指導教室)など、公的な機関に通って相談・指導を受ける場合
- フリースクールなどの民間施設で相談・指導を受ける場合
- 自宅でICT(パソコンやタブレット、インターネット)等を活用した学習を行う場合

この記事で中心に扱うのは、3の「自宅でのICT学習」です。
なお、この制度の対象は義務教育段階の不登校の児童生徒、つまり小学生と中学生です。
高校生は対象ではありません(高校は単位の認定方法が別に定められています)。
中学生のお子さんの場合も、高校に進学したあとはこの制度は使えなくなるため、進路を考えるうえでも知っておきたい区切りです。
2.自宅学習が出席扱いになるための7つの要件
文部科学省の通知では、自宅でのICT等を活用した学習活動を出席扱いとする場合、次の7つを踏まえて校長が判断するとされています。
保護者向けの言葉に置き換えて紹介します。
- 保護者と学校のあいだに、十分な連携・協力関係があること
→日頃から学校と連絡を取り合えていることが土台になります。 - ICTや郵送・FAXなどを活用した学習活動であること
→タブレット教材やオンライン指導など、記録が残る形の学習が想定されています。 - 訪問などによる「対面指導」が、定期的・継続的に行われる前提であること
→ここが大切なポイントです。教材を渡して終わりではなく、先生や指導者と顔を合わせる機会(訪問指導のほか、オンラインの面談などで運用されている場合もあります)が組み込まれている必要があります。 - 本人の理解の程度に合わせた、計画的な学習プログラムであること
→「何を・いつ・どのくらい学ぶか」の見通しがあることが求められます。 - 校長が、対面指導や学習の状況を十分に把握していること
→学習の記録を学校に提出し、定期的に報告する形が一般的です。 - 基本的に、公的機関や民間施設で相談・指導を受けられない場合に行う学習であること
→自宅学習は、あくまで「通う形の支援が難しい場合」の選択肢として位置づけられています。 - 評価に反映する場合は、学習計画や内容が学校の教育課程に照らして適切であること
注意したいのは、最終的に判断するのは在籍校の校長だということです。
要件を満たせば必ず出席扱いになる、という決まりではありません。
また、学習時間や日数をどう出席日数に換算するかについて、全国一律の決まりはなく、学校や教育委員会の判断によります。
「この教材を使えば出席扱いになる」という案内を見かけることがありますが、教材やサービスだけで決まるものではありません。
事前に学校へ相談し、学習内容をすり合わせてから始めることが前提になります。

3.学校への相談の進め方
申請のための全国共通の書式は決まっていません。
学校ごとに進め方が異なるため、あくまで一般的な流れとして参考にしてください。
STEP
担任の先生に相談する
「自宅での学習を出席扱いとして相談したい」と伝えます。まずは家庭でどんな学習をしているか(これから始めたいか)を共有します。
STEP
学習の計画と方法を学校とすり合わせる
使う教材やサービス、学習時間、対面指導の形、記録の残し方を、学校の考えと合わせていきます。
STEP
校長が判断する
要件に照らして、出席扱いとするかどうかが判断されます。
STEP
学習の記録を提出し、定期的に報告する
学習した日時や内容の記録を学校に提出しながら進めます。
関係づくりがこれからの場合は、いきなり制度の話を持ち込むのではなく、「家ではこう過ごしています」という近況の共有から始めるのも一つの方法です。
4.学習サービスの選び方と、要件に沿ったチェックポイント
自宅学習の方法は、大きく「人から教わる個別指導型」と「教材で学ぶ教材型」に分けられます。
出席扱いの7要件に照らすと、選ぶときに確認したいのは次の点です。

出席扱いの7要件に照らし、選ぶときに確認したいの点
- 対面指導や定期的な面談の仕組みがあるか(要件3)
- 学習計画を立ててくれるか、学習の記録を学校に提出できる形で出せるか(要件4・5)
- 学校との連携や、出席扱いの申請をサポートしてくれるか
- 費用(授業料のほかに入会金や基本料がかかるか)
- 無料体験や相談の機会があるか

この観点で、代表的なサービスを整理しました。
なお、教材型のサービスには出席扱いの申請サポートは基本的にないため、学校への相談や記録の提出は家庭で行う形になります。
その分、費用は抑えめです。
比較表
| サービス | 形式 | 出席扱いの事例 | 無料体験・相談 | 費用の目安(税込) |
|---|---|---|---|---|
| ティントル | オンライン個別指導+ICT教材 | あり。学習記録をもとに申請書類を作成し、学校との事前のすり合わせもサポート | 無料面談・個別相談会 | 授業料は1コマ30分1,320円〜出席扱いの申請サポートを付ける場合は月8,800円が加算 |
| キズキ共育塾 | 不登校に特化した完全1対1個別指導(オンラインあり) | 出席扱いにカウントされた事例あり。 | 無料の入会相談・見学 | 例:中3・1回50分×月4回で月30,800円〜。入会時に入会金16,500円 |
| スマイルゼミ | 専用タブレット教材 | なし(学校への相談・記録提出は家庭で) | 資料請求、全額返金保証のお試し制度 | 中学生コース・標準クラスで月8,580円〜(12か月一括払い)。別途タブレット代10,978円 |
| デキタス | 動画授業+ドリルのオンライン教材 | なし(学校への相談・記録提出は家庭で) | 5日間の無料体験 | 小学生 月3,960円/中学生 月5,280円。別途、初期登録料990円 |
| 天神 | デジタルICT教材(買い切り型・インターネット不要) | あり。実際に認められた利用者の声も掲載。 | 資料請求・無料体験(クレジットカード登録不要) | 買い切り型のため、価格は資料請求・無料体験で確認 |
| Z会の通信教育 | タブレット/テキスト教材+添削 | なし(学校への相談・記録提出は家庭で) | 資料請求(お試し教材) | 中学生(高校受験コース・5教科セット)で月9,980円〜 |
※費用は各公式サイト等の公開情報をもとにした目安です。
学年・支払い方法・時期によって変わるため、最新の金額は公式サイトでご確認ください。
ティントル(不登校専門オンライン個別指導)
不登校の生徒専門のオンライン個別指導です。
現役大学生の講師による1対1の授業に加え、「不登校心理相談士」の資格を持つスタッフを含むサポート担当が、学習以外の相談(進路・生活・子育て)にも対応します。
授業の曜日・時間・回数は自由に決められ、体調に合わせて調整できます。
特徴は「ホームスクーリングコース」というオプションです。
ICT教材(映像授業)と個別指導をスケジュールに組み込み、学習記録をもとにスタッフが申請書類を作成。
文部科学省のガイドラインに沿った形で、学校への出席扱いの申請をサポートします。
始める前に学校長と学習内容のすり合わせを行い、確認を取ってからスタートする進め方です。
気になる方はまず無料体験に参加してみましょう。
キズキ共育塾
不登校、ひきこもり、発達特性、高校中退などを経験した人を主な対象にした、完全1対1・担任制の個別指導塾です。
教科の担当講師が一人ひとりの学力や気持ちの状態に合わせて授業を設計し、勉強以外の悩みや進路の相談にも乗ります。
通塾(札幌・首都圏・名古屋・関西・福岡)とオンライン、家庭教師から形式を選べ、切り替えも可能です。
所属する学校の判断に応じて、キズキへの通塾を小学校・中学校の出席日数としてカウントできる場合があります。
教材型の4つ(スマイルゼミ/デキタス/Z会/天神)
天神
インターネットを使わずに学べる、買い切り型のデジタル教材です。
教科書に沿った内容を小さなステップで進める作りで、読み上げ機能やキーボード入力など、発達特性や「学びにくさ」のあるお子さんへの配慮があります。
公式サイトでは、出席扱いの制度に必要な条件に合うICT教材と説明されていて、学習記録を出力する機能や、実際に学校で出席扱いが認められた利用者の声も紹介されています。
幼児版・小学生版・中学生版があり、月額制ではないため、価格は資料請求や無料体験で確認する形になります。
Z会の通信教育
考えさせる問題(良問)と添削指導が特徴で、学習が得意な子や難関校の受験を視野に入れる場合の選択肢です。
公式サイトに掲載された受講者の声では
「考えさせられる問題が多い」
「解説がわかりやすいので、間違ってもとりあえずやってみようと思える」
といった感想が紹介されています(Z会公式サイトより)。
デキタス
学習塾を運営する城南進学研究社のオンライン教材。
5分程度の短い動画と確認問題で進める形で、さかのぼり学習・先取り学習に対応。
教材型の中では費用が抑えめです。
教材型は、自分のペースで進めたい、まずは費用を抑えて学習習慣を取り戻したい、という段階に向いています。
いずれも、学習の記録自体は残りますが、出席扱いの申請や学校との調整は家庭で行います。
学校に相談するときは、教材の学習履歴を印刷・提出できるかどうかも確認しておくと安心です。
レビューで見られる声
実際に使った人の感想は、公式情報だけでは分からない面を補ってくれます。
レビューでは、キズキ共育塾について「料金が高め」「講師によって質にばらつきがある」という声も見られますが、「不登校向けのカリキュラムで自分のペースで学べる」「メンタル面のサポートが手厚い」という高評価があがっています。(スキルアップエイドのレビュー記事より)。

どのサービスにも合う・合わないがあります。
口コミは「その家庭にとってどうか」の参考にとどめ、最終的には無料体験や相談で、お子さん本人の感覚を確認することが大切です。
5.向いている家庭・向いていない家庭

向いているのは、こんな場合です
- 自宅で何らかの学習に取り組めている、または取り組み始められそう
- 学校と、近況を連絡し合える関係がある(これから作っていけそう)
- 出席扱いそのものより、「学習を学校とつなげておきたい」という気持ちがある


先に別のステップがよいのは、こんな場合です
- 昼夜逆転や体調の波が大きく、学習以前に生活リズムを整えているところ
→ まずは生活面の立て直しが先です。学習は、そのあとで十分間に合います。 - 学校との関係がこじれていて、相談を持ちかけること自体が負担になっている
→ 教育支援センターや自治体の相談窓口など、学校以外の相談先から始める方法もあります。 - お子さん本人が「勉強の話はまだしたくない」という状態
→ 本人の気持ちが向いていない段階で教材や指導を入れても、負担になることがあります。
6.始める前に知っておきたい注意点
- この制度の対象は小学生・中学生です。高校生は対象外です
- 出席扱いにするかどうかは、在籍校の校長が判断します。教材やサービスが保証するものではありません
- 学習時間の換算方法に全国一律の決まりはありません
- 出席扱いになっても、評価(成績)に必ず反映されるわけではありません
- 始める前に、学校への相談と学習内容のすり合わせをすることが前提です

7.まとめ
自宅での学習を学校につなげる「出席扱い」という制度は、要件を知り、学校と相談しながら進めることで使える仕組みです。
いきなり完璧を目指さなくて大丈夫です。「制度があると知った」「学校に相談してみた」という一歩だけでも、状況は少しずつ変わっていきます。
焦らず、子どもの状態に合わせて進めていきましょう。
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参考・出典
- 文部科学省「不登校児童生徒が自宅においてICT等を活用した学習活動を行った場合の指導要録上の出欠の取扱いについて」(2019年10月25日通知「不登校児童生徒への支援の在り方について」別記)
- ティントル公式サイト「出席扱いとして申請可能なホームスクーリングコース」
- キズキ共育塾公式サイト「料金・コースについて」
- スマイルゼミ、デキタス、Z会の通信教育 天神、各公式サイト
※制度や支援内容は変更される場合があります。最新の情報については、文部科学省、各自治体、学校・教育委員会等の公式情報をご確認ください。
※本記事は一般的な情報提供を目的としたもので、特定の商品の購入を勧めるものではありません。


