不登校の居場所とは?フリースクールなど主な選択肢を解説

「学校に行けない状態が続いているけれど、家以外にも安心して過ごせる場所はあるのかな?」

不登校の子どもの居場所には、フリースクールや教育支援センター、学校内の別室、地域の居場所、オンラインの場など、さまざまな選択肢があります。

この記事では、それぞれの特徴や居場所を選ぶときに確認したいポイントについて分かりやすく解説します。

1.不登校の子どもの「居場所」とは?

不登校の子どもにとっての居場所とは、必ずしも「学校以外の学校」のような場所だけではありません。

安心して過ごせる場所や、自分らしくいられる場所、必要なときに人とつながれる場所なども含まれます。

たとえば、

  • 同年代の子供と過ごせる場所
  • 大人と話したり相談したりできる場所
  • 学習できる場所
  • 一人で静かに過ごせる場所
  • オンラインで人とつながれる場所

などがあります。

安心する女の子

文部科学省も「教育支援センターやフリースクールなどの民間施設、校内教育支援センター、自宅でのICTを活用した学習など、学校内外のさまざまな支援や学びの場」を挙げています。

子どもによって、心地よいと感じる環境は異なります。

「人と交流できる場所がいい」という子もいれば、「人がたくさんいる場所は疲れる」という子もいます。

そのため、居場所を探すときには、周囲から見た「良さ」だけではなく、子ども本人がどう感じるかも大切にしたいところです。

2.不登校の子どもが利用できる主な居場所

ここでは、代表的な居場所を紹介します。

フリースクール

フリースクールは、不登校の子どもなどを対象に、学習や体験活動、交流などの機会を提供している民間の施設です。

運営方針や活動内容は施設によって大きく異なります。

学習を中心に行うところもあれば、ゲームや創作活動、スポーツ、交流などを中心にしているところもあります。

通う曜日や時間を自由に選べるなど、子どものペースに合わせやすい施設もあります。

ただし、利用料や活動内容、学校との連携方法などは施設ごとに異なるため、利用前に確認することが大切です。

文部科学省も「教育委員会や学校とフリースクールなどの民間団体が連携し、不登校の子どもに対する支援を行うこと」を進めています。

家

教育支援センター

教育支援センターは、教育委員会などが設置している不登校の子どもへの支援を行う施設です。

以前は「適応指導教室」と呼ばれていたものもあります。

学習支援だけでなく、相談活動や体験活動などが行われている場合もあります。

また、文部科学省は「教育支援センターについて、子ども本人への支援だけでなく、保護者への相談や、地域の学びの場・居場所につなげる支援なども期待される」としています。

自治体によって利用方法や活動内容が異なるため、住んでいる地域の教育委員会などに確認してみましょう。

学校

学校内の別室・校内の居場所

学校によっては、教室以外の場所で過ごせる「別室」などが用意されていることがあります。

文部科学省も、空き教室や空いているスペースなどを活用した「校内教育支援センター(スペシャルサポートルーム等)」の設置を進めています。

教室に入ることは難しくても「学校の中にある別の場所なら行ける」という子どももいます。

人の多い教室を避けて静かに過ごしたり、先生と話したり、学習したりするなど、学校によってさまざまな形があります。

利用できる場所や方法は学校によって違うため、担任の先生やスクールカウンセラーなどに相談してみるとよいでしょう。

地域の居場所やNPOなど

自治体やNPO、地域の団体などが、不登校の子どもや家庭を対象とした居場所を運営している場合があります。

子どもが自由に過ごせる場所だけでなく、保護者が相談できる場や、親子で参加できる活動などもあります。

文部科学省も「教育委員会などが地域の教育支援センター、相談機関、保護者の会、フリースクールなどの情報を整理し、保護者に提供すること」を求めています。

自治体のホームページや地域の子育て支援情報などから探してみるのも一つの方法です。

オンラインの居場所

外出すること自体が負担になる子どもにとっては、オンラインの居場所が選択肢になることもあります。

オンライン上で同年代の子どもと交流したり、スタッフと話したり、ゲームや創作活動などを行ったりするサービスがあります。

自宅から参加できるため、外に出ることが難しい時期でも利用しやすいという特徴があります。

文部科学省も、不登校の子どもに対するICTを活用した学習など、多様な教育機会の確保を進めています。

サービスによって対象年齢や活動内容、利用料金などが異なるため、利用前に確認しましょう。

3.居場所を選ぶときに確認したいこと

「ここなら子どもに合いそう」と思っても、実際に利用してみると合わないことがあります。

居場所を探すときには、次のような点を確認しておくと安心です。

ハート

子どもが安心して過ごせそうか

まず大切なのは、子ども本人が安心できる場所かどうかです。

「友達がたくさんいるから良い場所」とは限りません。

静かな環境のほうが落ち着く子もいれば、少人数のほうが過ごしやすい子もいます。

カレンダー

どのくらいの頻度で利用するのか

毎日通う必要があるのか、週に数回でもよいのか、自由に利用できるのかなどを確認しておきましょう。

最初から無理のない頻度で利用できる場所のほうが、子どもにとって負担が少ない場合があります。

本

学習支援があるか

「少し勉強したい」という子どももいれば、今は勉強より休むことを優先したい子どももいます。

学習支援を希望する場合は、どのような教科や方法で学べるのかを確認しておくとよいでしょう。

円

費用はどのくらいかかるか

公的な施設と民間の施設では、費用の仕組みが異なります。

月額料金、利用料、教材費、イベント費など、別途費用がかかる場合もあります。

家庭の負担も考えながら、無理なく利用できるか確認しましょう。

めがね

見学や体験ができるか

ホームページやパンフレットだけでは、実際の雰囲気までは分からないことがあります。

可能であれば、利用前に見学や体験をしてみると、子どもに合うかどうかを考えやすくなります。

「見学してみたけれど、やっぱり合わなかった」ということになっても問題ありません。

いくつかの場所を比較しながら探していく方法もあります。

4.「人と関わるのがしんどい」場合は?

不登校の時期には、人と会うことや話すことそのものが負担になる場合もあります。

その場合、無理に「友達を作れる場所」を探す必要はありません。

一人で過ごせるスペースがある場所や、スタッフと必要なときだけ話せる場所などもあります。

また、最初はオンラインでの交流から始めたり、保護者だけが相談に行ったりする方法もあります。

「居場所を利用すること」自体が負担になっていると感じたら、いったん休むことも選択肢の一つです。

くつろぐ人

5.居場所に行きたがらないときは?

せっかく見つけた居場所でも、子どもが「行きたくない」と言うことがあります。

「せっかく申し込んだんだから行ってみよう」「家にいるより外に出たほうがいいよ」と考えてしまうこともあるかもしれません。

しかし、子どもにとっては、その場所へ行くこと自体が大きな負担になっている可能性もあります。

居場所は必ず通わなければならない場所ではありません。

まずは情報を集めたり、保護者だけで見学したり、オンラインで様子を確認したりするところから始めてもよいでしょう。

5.「学校に戻るため」だけが居場所ではない

不登校になると、「どうしたら学校に戻れるのだろう」と考えることが多くなります。

もちろん、学校に戻ることを希望する子どももいます。

一方で、学校以外の場所で過ごすことによって、少しずつ生活のリズムを取り戻したり、人とのつながりを持ったり、自分の興味のあることを見つけたりする子どももいます。

文部科学省も「不登校への支援について、将来の社会的自立に向けて、子ども一人ひとりの状況に応じた支援を行うこと」を基本的な考え方として示しています。

居場所の役割は1つではありません。

今の子どもにとって何が必要なのかを考えながら、その時々に合った場所を探していくことが大切です。

水やり

6.子どもに合う居場所を探すために

不登校の子どもの居場所には、さまざまな選択肢があります。

家

フリースクール

施設

教育支援センター

別室

学校内の別室

人

地域の居場所

NPOなどが運営する施設

パソコン

オンラインの居場所

大切なのは「どこに行くか」だけではなく、子どもが安心して過ごせるかどうかです。

居場所を利用することを急がず、見学や情報収集から始めることもできます。

子どもに合った場所を、無理のないペースで探していきましょう。

7.まとめ

不登校の子どもの居場所にはさまざまな選択肢があります。

学校以外にも、フリースクールや教育支援センター、学校内の別室、地域の居場所、オンラインの場などがあります。

ただし、すべての子どもに同じ場所が合うわけではありません。

「せっかく見つけたから通ってほしい」と考えるよりも「ここなら少し安心できそう」と思える場所を、子どもと一緒に探していくことが大切です。

すぐに利用できる場所が見つからなくても、焦る必要はありません。

今は家で過ごすことが必要な時期なのかもしれません。

子どもの状態に合わせて、できるところから少しずつ情報を集めてみましょう。

木

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参考文献・関連資料

  • 文部科学省「不登校児童生徒への支援の在り方について(通知)」
  • 文部科学省「誰一人取り残されない学びの保障に向けた不登校対策について」
  • 文部科学省「不登校児童生徒の支援に係る情報提供等について」
  • 文部科学省「不登校児童生徒への支援に関する最終報告(案)別添資料」

最終更新日:2026年9月

※本記事は、上記の公的資料を参考に、不登校の子どもの居場所について分かりやすくまとめたものです。具体的な利用方法や支援内容は、自治体・学校・各施設によって異なります。