不登校の子どもがいる家庭の働き方|仕事と家庭を両立する方法
子どもが不登校になると、家庭で過ごす時間が増え、親の仕事にも影響が出ることがあります。
「仕事中、子どもを一人にして大丈夫かな」「今の仕事を続けるのは難しいかもしれない」など、仕事と家庭の両立について悩む方もいるでしょう。
この記事では、不登校の子どもがいる家庭で考えられる働き方や、仕事と家庭を両立するときに確認したいポイントについて解説します。
1.不登校になると、仕事との両立が難しくなることがある
子どもが学校に行っている間に親が仕事をしていても大きな問題がなかった家庭でも、不登校になると状況が変わることがあります。
たとえば、次のようなことが挙げられます。
- 子どもが日中、自宅で過ごすようになった
- 学校との面談や家庭訪問などの予定が増えた
- 教育支援センターやフリースクールなどに通うようになった
- 子どもの体調や気持ちによって予定が変わることがある
- 朝は難しくても午後なら外出できるなど、生活リズムが変わった
- 子どものことで職場を休む機会が増えた

特に子どもの状態によって予定が変わりやすい時期には、決まった時間に出勤する働き方との両立が難しく感じられることもあります。
「仕事を続けるか、辞めるか」の二択だけで考えるのではなく、今の家庭に合う働き方は何かを考えてみることが大切です。
2.不登校の子どもがいる家庭で考えられる働き方
家庭の状況や子どもの年齢、仕事内容によって、選べる働き方は異なります。
ここでは、代表的な選択肢を紹介します。
①今の仕事を続ける
現在の仕事をそのまま続けることも選択肢の1つです。
子どもがある程度自宅で1人でも過ごせる場合や、家族などのサポートを受けられる場合には、仕事を続けられることがあります。
仕事を続けることには以下のようなメリットもあります。
- 収入を維持できる
- 生活リズムを保ちやすい
- 仕事が気持ちの切り替えになる
- 社会とのつながりを維持できる
「子どもが不登校になったから、仕事を辞めなければいけない」と決めつける必要はありません。
まずは、現在の仕事を続けながら対応できる方法がないか考えてみましょう。
②勤務時間を調整する
勤務時間を変更できる職場であれば、働く時間を調整する方法もあります。
- 始業時間を遅らせる
- 就業時間を早める
- 短時間勤務にする
- シフトを調整する
- 必要な日に休暇を取得する
利用できる制度や会社の対応は雇用形態や勤務先によって異なります。
「どのような制度が使えるのか分からない」という場合は、就業規則や会社の担当者に確認してみるとよいでしょう。
厚生労働省も「仕事と家庭を両立しながら働き続けられる職場環境づくり」を進めています。
③在宅勤務を取り入れる
仕事内容によっては在宅勤務ができる場合もあります。
在宅勤務なら子どもが自宅で過ごしているときでも、一定の範囲で様子を確認しやすくなります。
「学校には行けないけれど、親が仕事をしている間は自分のことができる」という子どもの場合には、在宅勤務との相性がよいケースもあります。
ただし、在宅勤務だからといって、子どもの見守りと仕事を同時に十分できるとは限りません。
会議や電話が多い仕事であれば、子どもの対応が難しいこともあります。
「在宅勤務=必ず両立できる」
と考えるのではなく、仕事内容や勤務時間も含めて検討することが大切です。
厚生労働省も「テレワークを仕事と家庭の両立につながる柔軟な働き方の一つ」として位置づけています。

④パートアルバイトなどに働き方を変える
フルタイム勤務との両立が難しい場合は、パートやアルバイトなど、勤務時間を短くする働き方もあります。

家庭の状況に合わせた働き方
- 午前中だけ働く
- 週に数日働く
- 子どもが一人で過ごせる時間だけ働く
一方で、勤務時間が短くなれば、その分収入が減る可能性があります。
働き方を変える場合は、以下のことを確認しておきましょう。
- 毎月いくら必要なのか
- 収入がどのくらい減るのか
- 社会保険はどうなるのか
- 交通費などの負担はどうなるのか
- 将来的にフルタイムへ戻せるか
⑤転職する
現在の職場では家庭との両立が難しい場合、転職を考える方法もあります。
転職先を探すときは、給与だけではなく、以下ことも確認しておくと安心です。
- 勤務時間
- 残業の有無
- 在宅勤務の可否
- 急な休みに対応できるか
- 有給休暇を取得しやすいか
- 通勤時間
- 職場の雰囲気
- 雇用形態
特に不登校の子どもがいる家庭では「何時まで働けるか」「急な予定に対応できるか」を考えて仕事を探すことが重要になります。
求人票だけでは分からないこともあるため、面接時に確認できる範囲で聞いてみましょう。
⑥一時的に仕事を休める・離れる
子どもの状態や家庭の状況によっては、一時的に仕事から離れることを考える場合もあります。
ただし、退職すると収入や社会保険、再就職などにも影響します。
勢いで決めるのではなく、まず生活面を整理することが大切です。
退職を考える前に、
「休職など、退職以外の方法はないか」
「勤務時間を変更できないか」
「部署や仕事内容を変えられないか」
「有給休暇を使って一時的に対応できないか」
など、現在の職場でできることがないか確認してみましょう。
3.仕事と家庭を両立するときに確認したい5つのこと
働き方を考えるときは、「どんな仕事をしたいか」だけではなく、家庭の状況も一緒に考えてみましょう。

① 子どもが日中どう過ごしているか
まず確認したいのが、親が仕事をしている時間に子どもがどのように過ごせるかです。
たとえば、
- 1人で過ごせる
- 家族が見守ってくれる
- フリースクールなどに通っている
- オンラインで学習している
- 親が在宅している必要がある
など、家庭によって状況は違います。
子どもの年齢や状態によっても必要なサポートは変わります。

急な予定に対応する必要があるか
不登校の子どもがいる家庭では、学校や支援機関との面談などが入ることがあります。
また、子どもの気持ちや体調によって予定が変更になることもあります。
そのため、
「急に休めるか」
「早退できるか」
「勤務時間を変更できるか」
などを考えておくとよいでしょう。

③ 家計への影響
働き方を変えるときには、収入への影響も重要です。
たとえば、フルタイムから短時間勤務に変更した場合、毎月の収入がどの程度変わるのかを計算してみましょう。
最低限必要な生活費を書き出して、
現在の収入
↓
働き方を変えた場合の収入
↓
毎月必要な生活費
という順番で考えてみると整理しやすくなります。

④ 子どものことだけでなく、自分の負担も考える
子どものことを優先するあまり、親自身が無理をしすぎてしまうことがあります。
仕事、家事、子どものサポートをすべて一人で抱えるのは簡単なことではありません。
そのため、
「この働き方なら自分は続けられるか」
という視点も大切です。
「子どものために仕事を辞めるべき」
「親なのだからもっと頑張らなければ」
と考える必要はありません。
家庭を支えるためには、親自身が無理なく生活を続けられることも大切です。

⑤ 家族や周囲から受けられるサポート
家族や親族などに協力してもらえる場合は、その力を借りることも選択肢になります。
たとえば、
- 子どもが一人で過ごす時間を見守ってもらう
- 学校や支援機関への付き添いをお願いする
- 家事を分担する
- 急なときの連絡先になってもらう
などです。
家庭だけで解決しようとせず、利用できる支援や周囲の協力を組み合わせていくことも考えてみましょう
4.職場に相談するときは、何を伝えればいい?
仕事と家庭の両立が難しくなったとき、職場に相談することも一つの方法です。
すべてを詳しく説明する必要はありませんが、仕事に影響する可能性がある場合は次のようなことを整理しておくと話やすくなります。

例えば
- 子どもの家庭事情
- どのような対応が必要なのか
- どの程度の期間になりそうなのか
- どのような働き方を希望しているのか
「家庭の事情で、しばらくの間、勤務時間について相談したいことがあります」
というように、まず相談の時間を作ってもらう方法もあります。
勤務先によって利用できる制度や対応は異なるため、就業規則や人事・労務担当者などに確認しましょう。
5.不登校をきっかけに、働き方を見直してもいい
子どもが不登校になったことで、
「これまでの働き方では難しいかもしれない」
と感じることがあります。
それは、必ずしも悪いことではありません。
子どもの成長や家庭環境によって、必要な働き方は変わっていきます。
たとえば、
今は短時間勤務
↓
子どもの生活が安定したら勤務時間を増やす
というように、段階的に働き方を変えることもできます。
反対に、今まで通り働き続けながら、家庭でできるサポートを整えていく方法もあります。
大切なのは、一度決めた働き方をずっと続けなければならないと考えないことです。
7.「仕事を続けるか、辞めるか」の二択ではない
不登校になると、親は子どものことを考えて、
「仕事を辞めたほうがいいのかな」
と悩むことがあります。
しかし、実際には、さまざまな方法があります。
- 今の仕事を続ける
- 勤務時間を減らす
- 在宅勤務を取り入れる
- パートに変える
- 転職する
- 副業やフリーランスなど別の働き方を検討する
- 一時的に仕事を休む
- 家族や支援機関の力を借りる
どの方法が合うかは、子どもの年齢や状態、家庭の経済状況、仕事内容、周囲のサポートなどによって変わります。
「これが正解」という働き方があるわけではありません。
7.まとめ|家庭に合った働き方を少しずつ考えていこう
不登校の子どもがいる家庭では、これまでの働き方では対応が難しくなることがあります。
そのときに大切なのは、すぐに「仕事を辞める・続ける」を決めることではありません。
まずは、以下を整理してみましょう。
- 子どもが日中どのように過ごしているか
- 親がどの程度家庭にいる必要があるか
- 現在の仕事で調整できることはあるか
- 家計にどの程度の収入が必要か
- 族や周囲からどんなサポートを受けられるか
仕事を続けることも、働き方を変えることも、家庭によっては必要な選択肢になります。
子どものことを大切にしながら、親自身も無理なく生活を続けられる働き方を探していくことが大切です。
参考・出典
最終更新日:2026年9月
※制度や会社で利用できる制度は、勤務先・雇用形態・家庭の状況などによって異なります。最新の情報は各制度の公式ページや勤務先にご確認ください。


